日本の野草図鑑~懐かしい草花~

日本の植物図鑑~懐かしい草花~

田舎育ちの私が身近で見かけた草花や木花、野菜などについて紹介しています。

2024-07-01から1ヶ月間の記事一覧

ウツボグサ(シソ科)

クルマバナの近くにウツボグサが立派な花を咲かせていた。雨粒に濡れた花がとてもきれいだった。トウバナやクルマバナよりも大きく山の中でもよく目立つ。名前は弓矢を入れる靭に花穂の形が似ていることに由来する。薬草としても用いられ、花が終わると茶色…

クルマバナ(シソ科)

クルマバナが少しだけ咲いていた。名前は花が車輪のように輪生することに由来し、ぽつぽつとしか咲いていなかったが、花柄が咲いていた頃の様子を物語っていた。トウバナにも似ているが、トウバナよりも大きく輪生する花の集まりの縦幅が小さいように思われ…

ウイキョウ(セリ科)

アスパラガスのような植物に黄色い花が咲いていた。和名はウイキョウというが、フェンネルといった方が馴染みがあるだろう。そのまま食べたり香り付けに使ったりと様々に利用される伝統的なハーブで、ヨーロッパだけでなく中国でもよく使われる。葉の感じは…

オンブノキ(ヤマゴボウ科)

6月上旬小石川植物園にて。オンブノキの花が咲いていた。色はないが、長い雄蕊がかわいらしい。面白い名前だと思ったが日本語ではなく現地でオンブーと呼ばれることに由来するらしい。オンブーはスペイン語のsombre(日陰)という意味らしく、緑陰樹として利…

ヤグルマハッカ(シソ科)

ヤグルマハッカのきれいな花が見頃を迎えていた。繊細な形の花が雨に濡れる様子がとてもきれいだった。ハーブとしてはモナルダやベルガモットと呼ばれることの方が多いが、個人的にはヤグルマハッカの方がこの植物に似合っている。シソ科のハーブの中でも特…

ウチダシクロキ(ハイノキ科)

6月上旬小石川植物園にて。白い花弁に長い雄蕊が特徴的でかわいらしい花が咲いていた。ウチダシクロキというらしく、打ち出したような葉脈と黒い幹から名付けられたそう。フトモモ科の花っぽくも見えたが、ハイノキ科という聞きなれない科の植物らしい。小笠…

クサアジサイ(アジサイ科)

この日のお目当てクサアジサイを撮ることができた。あいにくの雨だったが雨に濡れる姿も美しい。名前の通りアジサイが木本なのに対しこちらは草本の植物で、アジサイと比べるととても小さく弱々しい。ガクアジサイなどと比べると装飾花は少なく控えめで両性…

ドクゼリ(セリ科)

田んぼ脇にセリ科の花が咲いていた。葉の形はセリに似ているが、草丈が大きく葉の香りもあまりしなかったことからドクゼリと思われる。名前の通りセリと間違われて食されることの多い毒草で、根元を掘ってタケノコのような根茎があれば確実にアウトだ。ドク…

モモタマナ(シクンシ科)

6月上旬小石川植物園にて。大きな立派な葉の植物に細長い花穂がついていた。モモタマナというらしく、シクシン科とは聞きなれない名前だ。日本では南西諸島や小笠原諸島に自生するらしい。実や葉を染料に使ったり、実を食用にしたり、幹は材木になるなど人間…

オオイヌタデ(タデ科)

田んぼの近くに白っぽい立派なタデが咲いていた。イヌタデよりも大きく立派で見ごたえがある。ハルタデかオオイヌタデと思われるが、茎や花の色の特徴からオオイヌタデとした。花色は白から濃いピンクまで個体差があるそうだが、この個体はかなり白が強く蕾…

パフィオペディルム(ラン科)

6月上旬小石川植物園にて。ランの温室になんとも不気味な形の花が咲いていた。袋状の唇弁から食虫植物のようにも見えるが、食虫植物ではない。形といいたくさん生えた毛といい少し不気味だが、全体を見ると色や模様がきれいな洋ランだ。 ~こちらの記事もお…

シナガワハギ(マメ科)

道路脇のきれいな黄色い花が目を引いた。葉は三つに分かれておりコメツブツメクサにも似ている。シナガワハギというそうで、品川付近で発見されたらしい。そんなに珍しくない雑草らしいが、なぜかこれまで目にすることはなかった。最初に見かけた個体は草の…

ツルラン(ラン科)

6月上旬小石川植物園にて。ランを展示した温室で真っ白なランが咲いていた。ツルランというらしく、真っ白な色と花の形は正に鶴のようだ。葉の感じや花の感じからもわかるようにエビネの仲間で夏エビネとも呼ばれる。キレイなだけに乱獲され、絶滅危惧種に指…

アスパラガス(ユリ科、キジカクシ科)

空き地のゴミの下からスギナのような葉が伸び花が咲いていた。アスパラガスの仲間のようだが、普段食用にしているアスパラガスとは異なり花弁が反り返っており、アスパラガス・ヴィルガツスかと思われる。花弁が反り返っている分中の雄蕊がよく見えかわいら…

アガペテス・グランディフロラ(ツツジ科)

6月上旬小石川植物園にて。なんとも派手な花が咲いていた。ミャンマー原産のツツジ科の植物らしく、日本の植物っぽくないのも納得。花の形はツツジ科という感じだが、枝から直接花がたくさん出ている姿は面白い。花も独特の模様で引き込まれるような魅力があ…

キリンギク(キク科)

花壇に細長い花穂の変わった形の花が咲いていた。細長いひらひらした花弁がかわいらしい。キリンギクと呼ばれるキク科の植物で、リアトリス、ユリアザミとも呼ばれる。花の形や付き方はキンポウゲ科のサラシナショウマにそっくりだがこちらはキク科の植物で…

アサヒカズラ(タデ科)

6月上旬小石川植物園にて。蔓性の植物に鮮やかなピンク色の花が咲いていた。名前も花の色から朝日を連想したことに由来するとの説があるそうで、とてもきれいな色だ。新渡戸稲造が持ち込んだことからニトベカズラとも呼ばれる。英名は「chain-of-love」とな…

イチビ(アオイ科)

空き地にアオイ科らしき植物が育っており、黄色い花を咲かせていた。完全に開ききってはいなかったがアオイ科らしい花の形でかわいらしい。イチビというインド原産の植物らしく、ボウマ・キリアサ・ゴサイバとも呼ばれる。茎から繊維を採るために栽培される…

ハナチョウジ(オオバコ科、ゴマノハグサ科)

6月上旬小石川植物園にて。ほとんど葉っぱがない枝のような植物に特徴的な真っ赤な花が咲いていた。細長い花の形を「丁」の字に見立ててハナチョウジ(花丁字)と名付けられたそう。まだあまり花が咲いていなかったが真っ赤な花をたくさんつけるそうでいっぱ…

エビヅル(ブドウ科)

線路脇にブドウ科の植物が生い茂っていた。ノブドウかと思ったが実の付き方が異なり、山ぶどうにも似ているが葉の形などからエビヅルと思われる。エビというのは葡萄色(えびいろ)などでも使われるブドウの古い呼び名だそう。ヤマブドウやノブドウと同様日…

ククイノキ(トウダイグサ科)

6月上旬小石川植物園にて。ククイノキの真っ白な花が咲いていた。房状に花が付き、茎も白っぽいので、遠くから見ると花がライトアップされているようだった。ハワイ州の木にもなっている木で、ククイはハワイ語で光・明かりを意味し、実からとれる油がかつて…

ヒメイワダレソウ(クマツヅラ科)

街路樹の根元をヒメイワダレソウが覆っていた。ランタナにも似た形の花がかわいらしい。リッピアとも呼ばれ、雑草抑制のグランドカバーとしてよく植えられているが、繁殖力が高く増えすぎには注意が必要。暑い夏でも元気に育ち、花もかわいらしいので、上手…

テンニンカ(フトモモ科)

6月上旬小石川植物園にて。フェイジョアに似た葉をつけた木にフェイジョアを思わせる雄蕊をつけた花が咲いていた。花弁はフェイジョアほど肉厚ではなく、全体が濃いピンク色でかわいらしい花という印象。フェイジョアと同じフトモモ科の植物で、一応実も食用…

ツルレイシ(ウリ科)

ゴーヤー(ニガウリ)の花が咲いていた。和名はツルレイシというそうで、イボイボの見た目と完熟すると仮種皮が甘くなる点がレイシ(ライチ)に似ていることから名付けられたそう。夏野菜として栽培されることはもちろん、暑い夏でもぐんぐん生長するため緑…

ヤエヤマスズコウジュ(シソ科)

6月上旬小石川植物園にて。蔓性のシソ科と思われる花が咲いていた。ほんのりピンク色の花弁がかわいらしい。沖縄の一部にのみ自生する沖縄県固有種だそうで、絶滅危惧種(Ⅱ類)に指定されている。名前は花の形が鈴を思わせ、ナギナタコウジュなどのように香…

カラミンサ(シソ科)

近所の石壁の隙間からカラミンサが逞しく生えてきていた。シソ科らしい形と模様の花がかわいらしい。蕾はオレンジ色っぽいのに咲くと全く違う色なのが面白い。ミントのようなさわやかな香りが楽しめるハーブで、育てやすいが増えすぎには注意が必要。名前は…

ギョクシンカ(アカネ科)

6月上旬小石川植物園にて。真っ白な花弁が美しい花が咲いていた。トウキョウチクトウや柑橘の花にもどことなく似ている印象だが、アカネ科のギョクシンカという植物らしい。ぱっと写真を見た感じ5つの花弁が広がっているだけのようだが、花の中央に花弁に似…

オオバギボウシ(キジカクシ科)

大きな葉っぱのギボウシが大きな花を咲かせていた。その名もずばりオオバギボウシで、山菜のウルイは一般にこのオオバギボウシの若芽を指す。近くにはコバギボウシも生えていたが比べると葉の大きさが段違いだ。花も大きく見ごたえがあり、同じ時期に咲くユ…

コウシュンカズラ(キントラノオ科)

6月上旬小石川植物園にて。きれいな黄色の花が円錐状になって咲いていた。山吹色に近い黄色が温室の中でも目立っておりとてもきれいだった。キントラノオと呼ばれる通りの色と見た目であった。キントラノオ科は聞きなれない科だがそのはずで、日本に自生種は…

ツルニガクサ(シソ科)

ヤマハッカなどと混ざって別のシソ科の花が咲いていた。雰囲気はキツネノマゴにも似ているが、花はシソ科そのもので淡いピンク色がかわいらしい。ツルニガクサというらしい。全然蔓っぽくないが地下に走出枝を出すことがツルとついた所以なのかもしれない(…