日本の野草図鑑~懐かしい草花~

日本の植物図鑑~懐かしい草花~

田舎育ちの私が身近で見かけた草花や木花、野菜などについて紹介しています。

アフリカフウチョウソウ(フウチョウソウ科)

線路脇に」かわいらしい花が咲いていた。細長い莢が付いていたのでマメ科かとも思ったが、花や葉の形がセイヨウフウチョウソウそっくりだ。アフリカフウチョウソウというらしく、セイヨウフウチョウソウより小さく地を這うように生えているのであまり目立たないが花のかわいらしさは健在だ。1999年と比較的最近野生化が確認された植物らしくまだそこまで頻繁には見かけないが、数十年後には大変なくらい大繁殖しているかもしれない。

 

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アサガオ(ヒルガオ科)

ベランダで育てている朝顔がようやくきれいな花を咲かせた。2年前くらいに道端で採取した種だったと思うが忘れていて、今年やっと植えたが無事に花をつけてくれた。鉢が小さすぎたのか窒素肥料が多かったのか蔓が延びるばかりで花がつかなかったがようやく花が咲いた。わずかに縁が白っぽくなっているのが可愛らしい。成長が早く世話もほとんどいらず見事な花を咲かせる、正に夏休みの植物観察にピッタリの植物だ。種子は牽牛子(けんごし)という生薬の原料に使われていたそう。


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エノキグサ(トウダイグサ科)

道端にエノキグサがたくさん生え、雄花の花穂を伸ばしていた。シソ科のような葉だがトウダイグサ科の植物で、名前はアサ科のエノキ(榎)に似ていることに由来する。最後の写真のように雌花は苞に抱かれており、トウダイグサ科らしい見た目をしている。どこにでも生える地味な雑草だが、時には足を止めてじっくり観察してみるのも面白い。

 

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ハツユキソウ(トウダイグサ科)

花壇に真っ白な花を咲かせたような植物がたくさん植わっていた。遠くから見ると白い花がたくさん咲いているように見えたが、近づくとほとんどが白い葉だと分かった。花の形はトウダイグサそのもので、ユーフォルビアと呼ばれる植物の園芸品種でハツユキソウというらしい。真夏に初雪とはなんともミスマッチな名前だが、確かに冬の初めだったら雪が降ったと勘違いしてしまいそうなきれいな白色だった。

 

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コダカラベンケイソウ(ベンケイソウ科)

エアコンの室外機の周りにコダカラベンケイソウがびっしりと生えていた。コダカラベンケイ、シコロベンケイなどとも呼ばれる。エアコンの排水が環境にあっていたのか、葉の淵についている芽が落ちて繁茂しているようだ。芽が落ちてクローンで増えるのはコモチマンネングサと同じ特徴だが、こちらの方がびっしりと芽がついており繁殖力が強そうだ。霜が降りる地域では霜にあたると枯れてしまうためそこまで蔓延ることはなさそうだ。

 

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アレチニシキソウ(トウダイグサ科)

コニシキソウに似ているが花が赤っぽい草が生えていた。葉も丸っぽく斑点がないことからアレチニシキソウと思われる。ハイニシキソウも似たような葉の特徴を持つが、葉の裏に毛がなく茎ももっと赤っぽいことから区別できる。コニシキソウやハイニシキソウよりも花が地味で目立たない雑草だ。

 

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スイレンボク(シナノキ科)

生垣に淡い紫色のかわいらしい花が咲いていた。スイレンに花が似ていることからスイレンボクと呼ばれるアフリカ原産の木でグルーイアとも呼ばれるそう。蜜がおいしいのかヤマトシジミやクマバチがせっせと花を周っていた。繊細な形といい淡い色合いといい暑い夏には少し涼しさを与えてくれる花だ。

 

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ナツズイセン(ヒガンバナ科)

ナツズイセンの花があちこちからにゅっと伸びていたい。淡いピンク色の大きな花がとてもかわいらしい。ヒガンバナよりも密集しておらず一つ一つも大きいのでにゅっと感が強くまるでどこかほかの場所から持ってきて差したようにも見えた。名前は夏に花を咲かせスイセンに似た葉をしていることに由来するそう。薬用にも用いられていたそう。

 

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ナガエコミカンソウ(コミカンソウ科、トウダイグサ科)

コミカンソウに似た草が路肩で花や実を付けていた。コミカンソウは在来種だがこちらは外来種のナガエコミカンソウというそうで、特に都市部で数を増やしているらしい。コミカンソウは葉の下にほとんど柄のないミカンのような実を付けるのに対し、ナガエコミカンソウは葉の上に柄の長い実を付けるのが特徴。極小の花は透明感があって美しい。

 

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ヨモギギク(キク科)

黄色いイソギクのような花がハーブ園に咲いていた。タンジーとも呼ばれる強い香りのある植物で、古くは薬用や食用に用いられてきたそうだが、強い毒性があり現在の日本では専ら観賞用に育てられているそう。また、殺虫作用のある成分を含み殺虫剤などに利用されることもあるそう。

 

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ヒオウギ(アヤメ科)

ヒオウギの花が咲いていた。ホトトギスのような斑模様が特徴的で朱橙色の花弁が美しい。名前は葉が檜扇を開いたような形をしていることに由来するそう。ヒメヒオウギと比較すると花が大きく見ごたえがある。根は生薬の原料にもなるそう。

 

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スズムシバナ(キツネノマゴ科)

キツネノマゴを大きくしたような花が咲いていた。植物体のてっぺんにドンと大きな花が一つ咲いており、風格か感じられる。スズムシバナというそうで、花弁を鈴虫の羽に見立てたものらしい。言われてみれば薄く繊細でしわが入った感じが似ている。ちなみにスズムシソウというものもあり、こちらはラン科の植物で名前が少し紛らわしい(もともとはスズムシソウと呼ばれていたが区別するためにスズムシバナになったそう)。

 

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カリガネソウ(シソ科)

大きな植物体の先端に一つだけ花が咲いていた。上に長く伸びた蕊が特徴的だ。虫が花にやってくると蕊が垂れ下がり背中に花粉が付くようになっているらしい(写真のものは雄蕊が短い個体のようであまり期待できないが)。名前は雁草と書き、花の形を雁に見立てたものらしい。別名として「帆掛草」というものもあり、こちらの花の形が由来のようだ。

 

 

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フシグロセンノウ(ナデシコ科)

優しい朱色のかわいらしい花が咲いていた。フシグロセンノウというナデシコ科の植物らしく、場所によっては絶滅危惧種に指定されているらしい。名前は節の部分だけ黒っぽくなることに由来するらしいが、この個体はそこまで黒くなく個体差があるようだ。花の雰囲気はカーネーションにも少し似ていると感じた。


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イトタヌキモ(タヌキモ科)

ガガブタの生える鉢に小さな黄色い花が咲いていた。イトタヌキモというらしく、糸のように伸びる茎の先にとてもかわいらしい真っ黄色な花をつける。タヌキモといえば食虫植物としても有名で、水中の茎には捕虫嚢と呼ばれるものがあり、ミジンコなどを捕まえて栄養にする。かわいらしい見た目とは裏腹に水面下では結構怖い植物だ。

 

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