普通のキランソウの隣にひとかたまりだけピンク色のキランソウが生えていた。調べてみるとモモイロキランソウという変種らしい。形はキランソウと全く同じだが、色が変わるだけで印象がガラっと変わって可愛らしい。
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道端でスミレを見かけた。ノジスミレやスミレかとも考えたが、葉柄に翼がないこと、花の側弁の内側に(写真では分かりづらいですが)毛が生えていること、距と呼ばれる花の後ろに突き出した部分の色が花弁と異なること、葉がほこ形をしていることからヒメスミレだと思う。スミレは種類の判別が難しいがおかげでよく観察することとなりこれはこれで楽しい。
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ツメクサがあちこちの道端でひっそりと花を咲かせている。地を這うように生え、花も非常に小さいため目に留まることは少ないかもしれないが、ナデシコ科らしいかわいらしい花だ。ノミノツヅリなどと花はそっくりだが、名前の由来になっている通り鳥の爪のように細長い葉を持つ。ちなみにクローバーもツメクサと呼ばれるが、こちらが「爪草」なのに対しクローバーは「詰草」なので意味が異なる。
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ジューンベリーの白いかわいらしい花が咲いていた。和名はアメリカザイフリボクというらしい(サイフリボクは花を采配に見立てたらしい)。ジューンベリーの名の通り6月に赤い実をつけ食用になる。
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蓼食う虫も好き好き。そんなことわざにも使われるタデ。その仲間は地味なものから美しい花をつけるものまで様々。
名前は春に虎の尾のような花穂をつけることから。キジカクシ科のサンスベリアも虎の尾と呼ばれるが全く別物である。ユキノシタ科のティアレアにも似たその花は、近づいてみるとよりかわいらしい。
「蓼食う虫も好き好き」で有名な蓼(タデ)は葉が辛いことから諺になったが、イヌタデは辛くなく役に立たないことから名付けられた。寒くなって色鮮やかな花が少なくなってきた草むらでピンクの実や花が可愛らしい。赤まんまとも呼ぼれる。
小さい梅に似た花とピンク色がかわいらしい。イヌタデによく似ているが、イヌタデよりも花の密度が低く、より湿気があるところを好むらしい。遠くからはそのピンク色が、近くではかわいらしい花の形が目を引く野草である。
名前は漢名の「赤地利蕎麦」に由来するらしいがなぜ赤地利かは分からないそう。そばの花にも似ておりシュッコンソバとも。花はソバそのものだが実は食用に適さないそう。ハート形の特徴的な葉は若葉が食用になるそう。
名前は、紅白の花が水引に似ていることから。あまり花をじっくり見ることは無いが、とても長い花穂に点々と花をつける面白い構造をしている。同じタデ科のイヌタデなどにほんの少し似ている。
一説には穂を振るとギシギシ音がしたことから名付けられたそう。近縁種のスイバと同様薬用・食用にできる。しばしばスイバと混同されるが葉の形などで区別できる。
名前は葉に止血・鎮痛作用があることに由来するらしい。感じでは「虎杖」と書き、茎の模様と中空で軽いため茎が杖として用いられたことから。若い芽は食用にできることで有名で、酸っぱいことからスイバなどとも呼ばれるがギシギシ属のスイバとは同じタデ科だが異なる植物である。他にもスカンポ・イタンポなど地方によって様々な呼び名がある。中空の茎の中には水が溜まることから、子どもの頃は喉が渇いたときに水分補給源として良く採っていた。種には羽がついており、乾燥して軽くなった種が風を受けて遠くまで運ばれるのだろう。
スイバが真っ赤になっていた。寒さに耐えるためだろう。「酸い葉」の通り食べると酸っぱいが食用にできる。雌雄異株であり、種子植物で雌雄を決定する遺伝領域(性染色体)が示された例としても有名。
葉や花がソバに似ていることから名付けられたそう。もともと園芸用に栽培されていたが、雑草化しており道端でよく見かける。イヌタデにも似ており、薄いピンク色がかわいらしく群生しているとよりきれいだ。
おそらくもっとも有名なタデ科の植物。食べて美味しいのはもちろん、ソバの産地では美しい景色の一つとして楽しまれる。花の香りは動物のフンの臭いに例えられる事もあるが、個人的にはそこまでひどい臭いではなく、やや強めの香りが辺りに漂っていた。
とてもかわいらしいピンク色の花が日陰の湿地帯に咲いていた。その名の通り溝などの水辺に生えるソバの仲間で花もそっくりだ。昔は食料が足りない時の貴重な食料になっていたそう。葉の形から「牛の額」とも呼ばれる。石田散薬という薬の原料としても有名。
ヤナギタデによく似ているがこちらのほうが赤みがありイヌタデやミズヒキに似ている。イヌタデと同様に辛みがないらしい(ヤナギタデは辛みがある)。名前はイヌタデと同様に絡みがないことから役に立たないという意味で「ボントク」をつけたらしい。その花は小さいが非常にかわいらしい。
真っ白なタデ科の植物が咲いていた。名前の通り花は桜のような凛とした美しさがある。真っ白な花は草むらでも映えるが何分花が小さいため人の目に留まることが少ないのが残念。タデ科の植物の花はどれもかわいらしくて個人的に好きだ。雌雄異株で雄しべの方が雌しべよりも長い短花柱花と雌しべのほうが長い長花柱花をつける株がある(写真は前者か)。
春の七草に代表されるように、身近に生えてる植物たちは意外に食用にできるものも多い。食用にできる植物は数多くあるが、今回はその中でも花や葉などの見た目も美しく、目も楽しませてくれる植物たちをご紹介したい。
ニラなどに似た香りを持ち、葉や地下の鱗茎を食用にできる。ヒル(蒜)というのはネギの仲間の古称らしい。有毒な植物と間違われる例も時々あるため注意したいが、比較的どこにでも生えかつおいしく食べられる。その花はあまり気にとめることは無いかもしれないが、よく見るととても繊細できれいな花をしている。太陽に向かって伸びる花茎は、皮が切れないように少しずつ折って剥がしてを繰り返すとネックレスができ子供の遊びなどで使われる。
タンポポモドキとも。花だけ見ると確かにタンポポなど他のキク科植物と区別が難しいが、全体の草型は大きく異なりタンポポよりも花茎が非常に細長い。ブタナの和名はフランス語の俗名を和訳した「ブタのサラダ」に由来しているらしい。ハーブとして人間の食用にもされるそう。
春から初夏に花をつけ、秋には小さな赤い実がたくさん生り食用にできる。長めのしべが真っ白な花のアクセントになっておりかわいらしい。同じレンプクソウ科のゴマギの花と似ている。赤い実は染め物にも利用される。
梅雨の晴れ間の太陽の下真っ白な花が美しい。名前は真ん中の丸い部分が僧侶(山法師)の頭に似ていることから名付けられたそう。秋には紅葉し、赤い実をつける。実は食用にでき、一年を通して楽しませてくれる植物だ。
その名の通り冬場も枯れずに葉をつけて越冬し、初夏にかけて花芽が伸びて白く美しい花をつける。写真のように下2枚の花弁のみが大きいという特徴的な形をしており、上三つの小さなピンク色の花弁なども見れば見るほどかわいらしい。山菜としても有名で、葉を食用とすることができる。
花は非常に小さいが拡大してみるととてもかわいい。白い花に混じる黄色いものは蜜壺と呼ばれ、個々の花ではなくここに蜜をためるという面白い構造をしている。別名クサニワトコといい、薬草としても用いられる。実や若芽を食用にできるらしい。
山菜として非常に有名だが実は花もかわいらしい。同じウコギ科のヤツデに花や実がそっくりだ。スズメバチなど昆虫が集まりやすい花だがこの日は空席だった。「独活の大木」ということわざは、ウドは大きく成長するが、大きくなると食用には向かず、また柔らかいため木材としても使えないことから、体ばかり大きくて役に立たないことを言う。
フキに似た葉をしており、フキと同様に茎は食用となる。黄色い花が美しく、観賞用にも広く楽しまれており、公園などでよく見かける。花が少ない冬に目を楽しませてくれる数少ない野草の一つだ。種はキク科らしく綿毛でタンポポの様になる。
名前は嫁のようにかわいらしい花を咲かせることに由来するという説がある。淡い紫色の花弁がとてもかわいらしく、やや後ろに反り返っていることが特徴。若い芽が食用になることでも有名。秋を代表する草花の一つだ。
シロヨメナなどほかの野菊と比較すると花弁が少なめで印象はやや異なる。素朴だがノギクらしく味わい深い。若い芽を食用にすることができ、ヨメナに対してムコナと呼ばれるそう。
コキアとも。赤く色づいた姿がなんとも美しい。名前は乾燥した茎を箒に使うことから。紅葉が美しい印象が強いが、実は食用にもなるそうで秋田では郷土料理・とんぶりとして食されているらしい(観賞用品種と食用品種がある)。また、実は薬用にもなるそうで多方面から人間の役に立つ植物である。
ソバに似たきれいな花。シャクチリソバといい漢名の「赤地利蕎麦」に由来するらしいがなぜ赤地利かは分からないそう。シュッコンソバとも。花や実はソバそのものだが実は食用に適さないそう。代わりにハート形の特徴的な葉は若葉が食用になる。
なんとも言えない色合いと繊細な形が美しい。色や咲く時期こそ異なるが、花や蕾の形はヒガンバナそのものである。ヒガンバナはその名の通り彼岸に、キツネノカミソリはお盆頃に咲くため区別は容易だ。名前はカミソリのような葉の形と、キツネノ体色のような花色から来ているそう。ヒガンバナと同様鱗茎は有毒だが毒抜きして食用にしていたらしい。
名前は蕾の形が橋神社などに付いている擬宝珠に似ていることから名付けられたそう。若芽や若葉は食用とでき山菜として日本各地で食されている。葉が斑入りの物も園芸用に広く栽培されている。初夏に咲く花は涼しげで美しい。
日に日に暖かくなり春が深まる今日この頃。様々な花が待ってましたとばかりに次々と花を咲かせている。本日はその中の一つであるスミレをピックアップし、様々なすみれをご紹介したい。栽培種のパンジーやビオラもかわいらしいが、野生種もまたかわいらしい。
言わずと知れた園芸花卉のど定番。あの小さなスミレが(原種は日本のようなスミレではないかもしれないが)、品種改良でここまで変わると思うと、品種改良の凄さを感じる。中心部付近の模様はネクターガイドとして昆虫に蜜の在処を知らせて受粉を促すためのもの。
その名の通り強い香りがあることが特徴で香水などにも利用されていたそう。スイートバイオレットなどとも呼ばれ園芸目的で広く栽培されている。
ノジスミレかもしれない。有名な雑草だが特に都心部では近年見かけにくくなったように思う。きれいな紫色の花は道の端でも目を引く。花の後ろの筒の部分に蜜が溜まっており美味しい。場所によって花の色や形が異なる。雑種も多いらしく種類はわからないが、山でも都会でも可憐で美しい。
茎が立っており庭(坪)など身近にみられることから名付けられたそう。「スミレ」は葉が細長く尖っていたが、こちらは丸くかわいらしい葉が特徴。花は他のスミレと同じく淡い紫色と形、内側の線など近くで見るととてもかわいらしい。
湿地にツボスミレが群生していた。白い花弁と中央の濃い紫色が特徴的でとてもかわいらしい。タチツボスミレと名前は似ているが色や大きさで区別できる。タチツボスミレより目立たずひっそりと咲いていたが、むしろそれが可憐さを演出しており可愛かった。
周囲でタチツボスミレがたくさん咲く中、アリアケスミレが少しだけ咲いていた。白い花を持つことが特徴で、シロスミレよりもよく見かける。花弁には紫色の線がたくさん入っており、白とのコントラストが美しい。
白い筋の入った葉に藤色の花がとてもきれいだ。普通のスミレよりやや大きいその花は一個体だけでも目立つ。白い筋のある葉も特徴的。日本固有種で栃木と群馬にのみ自生するらしい。
ノジスミレやスミレかとも考えたが、葉柄に翼がないこと、花の側弁の内側に(写真では分かりづらいですが)毛が生えていること、距と呼ばれる花の後ろに突き出した部分の色が花弁と異なること、葉がほこ形をしていることからヒメスミレだと思う。スミレは種類の判別が難しいがおかげでよく観察することとなりこれはこれで楽しい。
山の中でひっそりと咲くスミレを見つけた。タチツボスミレかと思ったが葉の形が茎の上ほど細長くなっており、調べた限りではナガバタチツボスミレではないかと思う。暗い林の中でひとり虫が来るのを待っているかと思うと切なさを感じる美しい花だ。
本日ご紹介するのはキンポウゲ科の植物たち。美しい花をつけるものが多く園芸品種・野生種問わず観賞用とされるものも多い。一方でトリカブトに代表されるように毒を持つものや薬用に用いられるも多い。そんな美しさと恐ろしさを併せ持つキンポウゲ科の植物の魅力をお届けしたい。
葉しか出ていない時期は他の植物と見分けるのが難しい。夏~秋に紫のきれいな花をつけると非常に目立ち見つけることができる。緑の草むらの中に鮮やかな紫色が映える。毒草のイメージが強いトリカブトだが野草の中でもトップクラスの美しい花を咲かせる。名前の由来にもなっている通り、花は横から見ると烏帽子もしくは舞楽の鳥兜のような形をしている。
クリスマス頃に咲く品種があることからクリスマスローズの名で親しまれている。和名としては「寒芍薬」とも言うそうで、寒い冬の時期に咲き、控えめに下を向いて咲く姿が愛おしい。
その名の通り太陽の下で金色に輝く花弁が美しい。繁殖力が非常に強く家庭でもよく栽培されているが、一部地域では外来種として駆除の動きもある。美しい花に罪はないので栽培する際は気を付けたい。
園芸品種として人気の花。アネモネは地下茎の一種の塊茎と呼ばれる球根のような物でどんどん増え、植えていないところからも顔を出したりする。茂った葉の根元からフック状の蕾がどんどん上がってくるのを見つけるとちょっとうれしい気持ちになる。雨上がりで少し濡れた花にはバッタも遊びに来ていた。
茎に毛が生えていることから正式にはケキツネノボタンという種類ではないかと思う。キツネノボタンは葉がボタンに似ていることから名付けられたそうだが、こちらはあまり似ていないかもしれない。黄色い小さな花はヒメリュウキンカ同様光沢がありキレイだ。
フクジュソウがすっかり葉を出していた。春先に花のみが先に顔を覗かせている様子をよく写真に撮られるが、こちらはその後葉が出てきた物。早くも毛虫が食べに来ていた。これから夏にかけて栄養を溜め込み、また来年きれいな花を咲かせてくれることだろう。
ヒメウズの小さな小さな花が咲いていた。烏頭(=トリカブト)に似ていることから名付けられたそう。トリカブトとは花の時期が違うので間違うことはあまりないかもしれないが、辺りはツクバトリカブトの群生地でもあり葉しか無い時期だと分からないかもしれない。
近くのイチリンソウはもう咲いていなかったのでニリンソウの方が遅くまで咲くようだ。その名の通り1つの花茎から2つ咲いているものもあれば、1つ咲いているものも3つ咲いているものもあった。純白の花が薄暗い林床に映える。
アネモネと同様こちらも園芸品種として人気の高いクレマチス。クレマチスには様々な園芸品種があり、色や形は様々あるが、写真のようなシンプルなものも個人的には好きだ。
雄しべが長い特徴的な形をした花が咲いていた。アキカラマツといい、秋頃に咲き、カラマツあるいはカラマツソウに似ることから名付けられたそう。地上部は薬用に用いられる。キンポウゲ科の花としてはかなり地味で少し意外だった。
名前は実の綿毛が仙人のひげに見えることから。十字に付いた白い花弁がとても美しい。ボタンヅルと花は似ているが葉の形などで区別できる。有毒植物で牛が食べないことからウシクワズとも呼ばれるが、根は生薬として利用されていたこともあるそう。
かなり特徴的な形の花だ。先端付近の花には花弁もみられるが、花弁は早く落ちて長い雄蕊だけが目立つ。名前は若い芽を茹でて水にさらして山菜として食べることから。根茎が升麻という生薬の原料となる。イヌショウマに似るが花穂と花との間に明瞭な花柄があるためサラシナショウマと思われる。
はじめはサラシナショウマかと思ったが花穂と花との間に明瞭な花柄がないためイヌショウマではないかと思う。イヌとついている通り(植物ではよく役に立たないという意味で用いられる)、サラシナショウマとは異なって食用や薬用にはならないそうだが、花はこちらも特徴的で長い雄蕊がかわいらしい。
名前は秋の終わりに菊に似た明るい花をつけることから。京都の貴船あたりに野生化していることから別名貴船菊とも呼ばれる。菊とついているがキク科ではなくキンポウゲ科の植物である。冬が近くなり花が少なくなるこの季節にかわいい花がよく目立つ。
葉に細かい切れ込みがあるのでアズマイチゲではなくキクザキイチゲではないかと思う。この日はやや曇りだったため花は完全には開いていなかったが可憐でとてもかわいらしい。ちなみにイチゲは一華であり、一つの茎に一つの花を咲かす様子から名づけられた。イチリンソウ属でキクザキイチリンソウともいう。
キツネノボタンにも似た花が咲いていた。葉や実の形からおそらくウマノアシガタと思われる。葉の形を馬の足形に見立てたものらしいが、個人的にはあまりそうは見えない。光沢のある花弁を持つ花が美しい。
山道でキツネノボタンの可愛らしい花が咲いていた。家の近くに生えていたものがキツネノボタンではなくウマノアシガタだと最近気がついたが、こちらは種の先端が鉤爪状になっており、葉も完全に3つに分かれた複葉となっているのでキツネノボタンで間違いなさそうだ。日当たりの良い斜面ではウマノアシガタが大きく堂々と生える一方で、日陰の山道ではキツネノボタンが小さくひっそり咲いており、力関係の一端を見た気持ちだ。