日本の野草図鑑~懐かしい草花~

日本の野草図鑑~懐かしい草花~

自然育ちの私が好きな野草や花卉、野菜について語っています。

2022-01-01から1年間の記事一覧

ニクイロシュクシャ(ショウガ科)

ハナシュクシャ、ヘディキウム、ジンジャーリリーとも。シュクシャは生薬に用いられるショウガ科の植物で、その仲間で観賞用に育種された品種。花の色をニクイロと表現した点が面白い。ショウガの仲間だが食用のショウガとは異なる。大きなかわいらしい花が…

キンモクセイ(モクセイ科)

どこからともなくキンモクセイの香りが漂ってきた。この香りがあまり好きでないという方もいるらしいが個人的には大好きで、秋の訪れを嗅覚で感じる。基本的には密集して咲いているのを遠くから見るのがきれいだが、近づいて小さな一つ一つの花を見ても意外…

シラハギ(マメ科)

真っ白なハギが咲いていた。名前は見た目の通りシラハギといい、ミヤギノハギの変種とされる。広く栽培されており、ピンク色のハギと比べると真っ白なその花は清楚なイメージを連想させる。ピンク色のものと並んで植えられていることもあり、どちらもそれぞ…

ショウジョウソウ(トウダイグサ科)

赤い花が咲いているかと思ったら赤いのは葉の部分だった。ショウジョウソウといい、名前は赤い葉の基部を、想像上の動物である「猩猩」に見立てたことに由来している。実の様子はトウダイグサにそっくりだ。 ~こちらの記事もおすすめ~ ashito2.hatenadiary…

マメアサガオ(ヒルガオ科)

その名の通りとても小さいアサガオの仲間。写真では分かりにくいがフェンスと比べるととても小さいことが分かる。小さいがその花は可憐で美しく、大きなアサガオにも引けを取らない。 ~こちらの記事もおすすめ~ ashito2.hatenadiary.com

ボントクタデ(タデ科)

ヤナギタデによく似ているがこちらのほうが赤みがありイヌタデやミズヒキに似ている。イヌタデと同様に辛みがないらしい(ヤナギタデは辛みがある)。名前はイヌタデと同様に絡みがないことから役に立たないという意味で「ボントク」をつけたらしい。その花…

シャクチリソバ(タデ科)

これまたソバに似たきれいな花が咲いていた。シャクチリソバといい漢名の「赤地利蕎麦」に由来するらしいがなぜ赤地利かは分からないそう。シュッコンソバとも。花はソバそのものだが実は食用に適さないそう。ハート形の特徴的な葉は若葉が食用になるそう。 …

ミゾソバ(タデ科)

とてもかわいらしいピンク色の花が日陰の湿地帯に咲いていた。その名の通り溝などの水辺に生えるソバの仲間で花もそっくりだ。昔は食料が足りない時の貴重な食料になっていたそう。葉の形から「牛の額」とも呼ばれる。石田散薬という薬の原料としても有名。 …

タマスダレ(ヒガンバナ科)

タマスダレの花がひっそりと咲いていた。名前は花を玉に、細長い葉を簾に見立てているらしい。ゼフィランサスとも。雨の後に一斉に花が咲くことからレインリリーという総称で呼ばれることもあるらしい。真っ白で艶のある花弁がとても美しい。同時期に咲く真…

ヒカゲイノコヅチ(ヒユ科)

名前は茎の節が猪子の膝のように膨らみそれを槌に見立てたことから。日陰に生えるヒカゲイノコヅチと日向に生えるヒナタイノコヅチがある。薬用や食用に用いられたこともあるそう。地味な花だが暗い林床に長い花穂が目立っていた。 ~こちらの記事もおすすめ…

セイバンモロコシ(イネ科)

よくみられる大型のイネ科の雑草。日本全国に広く分布し繁殖力が強くススキなどの在来種や農作物への影響が懸念されている厄介な奴。葉は厚くしっかりしておりトウモロコシにも似ている。若葉に青酸が含まれるため牧草にも向かないらしい。 ~こちらの記事も…

アフリカホウセンカ(ツリフネソウ科)

インパチェンスのきれいな花が咲いていた。その名の通りアフリカ原産のホウセンカの仲間で、花や葉の形に類似点があるように思われる。花だけ見るとニチニチソウにも似ている。観賞用の他にエディブルフラワーとして用いられる食用のものもあるそう。 ~こち…

ヌルデ(ウルシ科)

ヌルデがあちこちで葉を伸ばしている。名前はかつて幹を傷つけると出てくる汁を塗料に用いたことから。ウルシやハゼノキのようにかぶれる人もいるため触らない方がよい。葉のぶつぶつは虫えいでヌルデハイボケフシ(ヌルデ葉イボ毛フシ)と呼ばれ、タンニン…

カゼクサ(イネ科)

大きなイネ科の雑草が花を咲かせていた。カゼクサと言い、風向きを知ることができるという意味の中国名・知風草から来ているそう。特に特徴の無い雑草だが、名前はちょっとおしゃれだ。 ~こちらの記事もおすすめ~ ashito2.hatenadiary.com

シマスズメノヒエ(イネ科)

雑草としてよく見かける草。名前はヒエより小さく小笠原諸島で発見された、または縞模様に見えることから。黒いしべの部分が虫のように多足の見えてたまにゾッとしてしまう。家畜が好んで食べ牧草として利用されることもある。 ~こちらの記事もおすすめ~ a…

ヒガンバナ(ヒガンバナ科)

曼珠沙華、リコリス・ラジアータとも。雑草の中でも特に目立ち広く知られている。水田の畦に生えた彼岸花は日本の原風景、秋の風物詩となっている。その名の通り毎年きっちり彼岸の頃に花を咲かせる。鱗茎には強い毒性がありこれによりモグラなどを追い払う…

キンランジソ(シソ科)

ニシキジソ、コリウスとも。名前は美しい葉の色から。花もシソ科らしくてかわいらしいが花の無い時期でもその鮮やかで美しい葉で人々を楽しませてくれる。写真は割とシンプルな色のものだが、様々な色が混ざり合ったり模様が入ったりしているものもある。 ~…

クササンタンカ(アカネ科)

ペンタスとも。星のような形の花がたくさん咲いていて星空のようだ。色も3色ありとてもかわいらしい。名前は花の付き方が山丹花という花に似ていることから名付けられたそう。紫もあるそうなのでいつか見てみたい。 ~こちらの記事もおすすめ~ ashito2.hate…

セイヨウフウチョウソウ(フウチョウソウ科)

クレオメとも。この時期あちこちできれいな花を咲かせている。とても長い雄しべとそれと似た果実が特徴的だ。花の形はハクチョウソウにも似ているように思っていたが、フウチョウソウの名は風に舞う蝶に見えることに由来しているらしい。 ~こちらの記事もお…

メドハギ(マメ科)

メドハギが元気よく伸びていた。ぱっと見花が咲いているように見えないがよく見ると小さなマメ科らしい花が咲いている。名前は「めどき」と呼ばれる占いに使ったことに由来するそう。花は小さいがハギそのものでかわいらしい。全体の草型はハギとはかなり異…

ペラペラヨメナ(キク科)

エリゲロンとも。面白いこの和名は葉が薄くヨメナのような葉を付けることから名付けられたそう。ヒメジョオンにも似ておりペラペラヒメジョオンとも呼ばれる。園芸葉に植えられることも多く、ヒメジョオンやハルジオンよりも細く長く這うように伸びる。 ~こ…

シマトネリコ(モクセイ科)

シマトネリコの実が生っていた。雌雄異株で写真は雌株。モミジのような羽の付いた翼果を付ける。庭木などとしてよく植えられている。名前は樹皮につく虫が分泌する蝋物質を戸の溝に塗って動きを良くしたことに由来するそう(他の説もあり。シマは沖縄地方に…

ヤハズソウ(マメ科)

ヤハズソウの小さな小さな花が咲いていた。名前は葉を引っ張ると矢筈形に千切れることから。よくよく見ないと花は存在すら確認できないような小さな花のため見過ごされることが多いが、小さいがマメ科らしいかわいらしい花である。 ~こちらの記事もおすすめ…

ツルボ(キジカクシ科)

ツルボがたくさん咲いていた。小さい花だがよく見るととてもかわいらしい。この時期隠れていた球根からあちこちで花を咲かせており、初秋を感じさせる。色は違うが一瞬ネジバナかとも思った。別名サンダイガサともいい、これは公家が参内する際に使う傘に似…

モミジバフウ(フウ科)

緑の葉の中にトゲトゲの実が隠れていた。子どもの頃、落ちている茶色くなったフウの実を集めて遊んでいたことを思い出す。アメリカフウともいい、カエデに似た葉は秋には美しく紅葉する。楓(カエデ)を中国語読みでフウと呼び、楓の漢字は本来フウを指すそ…

シロバナガガイモ(キョウチクトウ科)

ガガイモの花が咲いていた。真っ白な花だったためシロバナガガイモと思われる。毛がたくさん生えた花はちょっと恐ろしいが癖になるかわいらしさを持っている。名前の由来ははっきりしないが、葉は山芋などに似ているように思われ、そこからイモとついたのか…

ワレモコウ(バラ科)

ちょっと変わった花が咲いていた。ワレモコウというバラ科の植物で、名前の由来ははっきりしないそう。日当たりの良い草地に生える。バラ科には見えないが花は独特でかわいらしい。根は生薬になる。 ~こちらの記事もおすすめ~ ashito2.hatenadiary.com

ハマゴウ(シソ科)

ハマゴウの花が咲いていた。名前は浜辺に生える海浜植物で葉を線香に用いたことから。蔓性ではないが、浜辺を這いながら長く伸びる。花はシソ科そのものでローズマリーなどに似ている。乾燥させた実は生薬になるそう。 ~こちらの記事もおすすめ~ ashito2.h…

タカサゴユリ(ユリ科)

タカサゴユリがあちこちで咲いている。テッポウユリに似ているが台湾原産の帰化植物でテッポウユリとも交雑種をつくる。繁殖力が強く住宅街でもよく見かけるユリで、テッポウユリの生息に影響を及ぼすと心配されている。花自体はとても美しい。 ~こちらの記…

センニンソウ(キンポウゲ科)

センニンソウの美しい花が太陽の下元気よく咲いていた。名前は実の綿毛が仙人のひげに見えることから。十字に付いた白い花弁がとても美しい。ボタンヅルと花は似ているが葉の形などで区別できる。有毒植物で牛が食べないことからウシクワズとも呼ばれるが、…